detail
- 所在地
- 長野市
- 家族構成
- 親子
- 延床面積
- 88.61㎡(26.8坪)※1階のみ
- Q値
- 3.85w/㎡K → 1.41w/㎡K
- Ua値
- 1.05w/㎡K → 0.32w/㎡K
- 暖房負荷
- 220.7kwh/㎡ → 68.1kwh/㎡
- 冷房負荷
- 17.4kwh/㎡ → 9.8kwh/㎡
- 冷暖房
- エアコン
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築44年木造2階建ての家を1階部分だけリノベーションした"ひらく家"。
祖母と父が逝き、家を建てた時と家族の形が変わってしまったU家。主を失ってしまった部屋は誰も足を踏み入れず、物置部屋になっていた。
築年数を重ねてくると「おや?」と思うところが徐々に増え、襖がきちんと閉まらない、床や畳がへこむなどの現象が。しかし、「家ってこういうものなのかな?」と思いながら暮らしていたそう。さらには毎冬、こたつとエアコン、電気ストーブをつけ、家の中でも厚手の上着を着るなど、万全の対策をしていたのに、母から「部屋のどこかが開いているはずだから、閉めてきて」と言われる始末。寒さと不具合を感じながらも、長野で暮らすということはこういうものなんだと思っていた。
ある日、母が敷居や畳の縁で転び怪我をするというトラブルが発生。本来なら安心して過ごせるはずの家が、母にとっては危険な場所になってしまった。
建築当時の図面が出てきたことを機に、どこかに相談してみようと決意。しかし、Uさん自身がリフォームとリノベの違いや、44年の木造住宅は住み続けられるかすらわからない状態だったため、YouTubでひたすら動画を見て学び「〇〇システムなどの機械を使った、奇をてらった家づくりではなく、断熱材だけでシンプルに暖かい家がいい」と思っている中出会ったのがしなのいえ工房だった。
「上松の家のインスタライブ動画を見て、素敵なお家であること、スタッフの方が家づくりが好きそうなこと、建てた家の温熱計算シミュレーションが提示できていることなど、自分たちの家づくりに自信があるんだろうなと感じたんです。電話で問い合わせをした時に対応してくれたスタッフの方が『リノベでも新築同様性能を高めますので、お安くはできませんよ』と安請け合いをしない様子だったことからも、しなのいえ工房でお願いしたいと感じたんです。」
その後、インスペクション(住宅診断)をし、「壊して新築もできるけれど、このお家ならリノベーションでも対応できます」と言われたことから、面影を残したまま快適に過ごせるのならと、二つ返事でリノベーションの計画を進める事に。2階建てを全てリノベーションすると費用もかかってしまうし、2人では部屋を持て余してしまうという事から、「1階のみで生活が完結できるようにし、2階は物置スペースとしてリノベーションをしましょう」との提案を受けた。
家を壊し始めてから、現場に足を運び、家の構造を初めて目にしたUさん。「入っている断熱材の薄さに驚いてしまいました。これだけ薄いんだから、寒いのは当たり前だよねと納得してしまいました」。
リノベーション後、暮らしてみて感じたのは暖かさが安定しているということ。「以前の家の時は冬の朝目覚めると外を見なくても、今日は寒いな…と感じていたのに、今の家は窓の外を見て初めて、こんなに雪が降ってるの?!と驚くほど。念のためにとつけてもらった寝室のエアコンは未だに稼働しておらず、リビングのエアコン1台(設定温度19度)で1階全体が暖かいという。
「前の家の時は暖房器具を屈指して、更に寝る時用に夕方から電気毛布つけて生活していたのに、今の家は快適すぎて暖房器具を全部捨ててしまいました。家の性能だけで、こんなにもがらりと生活が変わってしまうんだという事を実感しています。」とUさん。
Uさんにとって1番のお気に入りの場所は景色を一望できるリビングの窓。「今まで壁だったこの場所に窓を開けるなんて全く発想がなかったです。提案いただいた時には、さすがプロの視点だなと思いました。おかげで季節の移り変わりを感じながら生活できて、本当に嬉しいです。母もテレビではなく、景色をずーっと見ていて。1人の時間も寂しくないと喜んでいるんですよ。」性能向上リノベーションをしたことで、快適に、そして豊かに暮らすUさんだった。