detail
- 所在地
- 信濃町
- 家族構成
- 7人(祖父母+夫婦+子ども3人)
- 上部構造評点
- 0.71 → 1.01
- 冷暖房
- FF 式輻射暖房器 冷房なし
gallery
築29年の住まいをリノベーションした「あつまる家」。
Sさん家族が暮らすのは、雪深く、寒さが厳しい信濃町。
平成4年に建てられたご実家は、南側に仏間と客間の和室が続き、その前には広縁。北側には台所やお風呂などの水廻りがある昔ながらの間取り。
冬に結露が凍って窓が開かないのは日常茶飯事で、着替える前に必ずストーブの前に行き、服を温めてからストーブの前で着替えるというような生活をしていた。「子どもの頃からずっとこの環境だったので、寒いのが当たり前だと思っていました。障子が開くだけで廊下から冷気が入ってくるから、家族が障子を開けっ放しだと喧嘩がおきたりしましたね」とSさん。
また、洗面・脱衣・トイレが1カ所にまとまっており、脱衣を経由しないとトイレに行けなかったため「お風呂から出る時、いつ誰かが入ってくるのかわからない状況で、いつも気が気でなかったです。トイレに行くときも同じですね。家族とはいえ気まずい思いを何度もしました」。子どもたちが思春期を迎え、このままでは良くないと思いリノベーションを決意。S夫人の実家が冬でも暖かく快適に過ごせていたため両親に相談し、紹介してもらったのが「しなのいえ工房」。両親から「家の事は何でも相談している」と聞き、そんなに信頼できるのならと声をかけることに。
しなのいえ工房がまず行ったのは、現状を把握するためにインスペクション(住宅点検)。床下や屋根裏など、普段目にしない場所もくまなくチェックしていく。診断結果は柱がシロアリに食べられていたり、お風呂の水漏れなどが原因でカビていたり、床には断熱材がほとんど入っていなかったことが判明した。Sさん家族は、自分たちが暮らしていた家がそんな状態だったなんて…と驚きを隠せなかった。
Sさんから、暖かく暮らしたいという事と、お風呂と洗面・トイレを分けたいという要望を聞き、しなのいえ工房が提案したのが部分的にリノベーションをするというプランだった。
間取りは8畳2間の和室と広縁部分をLDKにし、お風呂と洗面・トイレを分け収納を増やし、さらに家族があつまる場所を断熱・耐震補強をし、快適さをアップするというもの。
戸がないプランを提案されて「戸を閉めないと寒いのが当たり前の環境だったから、驚いたんです。本当に大丈夫?って何度も聞いたりして。実は完成まで半信半疑だったんですけど、今思えば取り越し苦労でしたね」と夫人が笑う。以前は和室に居ても暖房の前しか暖かくないため、食事が済んだらそれぞれが個室に籠っており、家族がバラバラだったという。リノベしてからは、「家族が自然とLDKに集まるようになりましたし、妻が家事をしている様子が見えるから子どもたちも進んで手伝ったりと、子どもたちの教育にも良くなりました」。
さらに、以前はワンシーズン10万円以上かかっていた暖房費が、今は6割くらいで済んでるという。「本当にリノベしてよかったと思います」と笑顔のSさん家族であった。